| ズーンバヤンとバルンバヤン |
| 17日はツォズムオボー村に行き、トゥンバイヤーの友人のソガラ氏の家を訪ねた。彼の奥さんに会えたが、あいにく彼はゲルに行っていて不在だった。我々は彼に、これから我々の行く地域のことについて詳しく聞こうと思っていたが、かなわなかった。 というもの、ミンジンのメモには、 我々の正面に、二つの低い山並が見えてきた。右手前側がズーンバヤン(東バヤン)で、左奥側がバルンバヤン(西バヤン)である。 車は、赤い岩肌のズーンバヤンに近づいて行った。赤い砂岩が水平に重なり、手前側はいくえにもギャップができている。この地層は、バルンバヤン層にあたる。礫岩層もうすくはさまれ、含まれる緑の礫は玄武岩である。砂岩からは恐竜の骨やカメの化石などが発見されているという。 見わたせる崖の部分だけで5キロほどだろうか。荒涼とした崖の中に少し足を踏み入れ、地層の観察と化石の探査を簡単にした程度で、次のバルンバヤンに向かった。 うす曇りの中、簡単に昼食をすませ、まばらに草のある台地の上にあがり、バルンバヤンの崖の上に出た。ここには深い谷がいくつも入り、崖の下にはさきほどと同じ赤い砂岩が水平に重なる地層が露出していた。谷底までは50メートルはあるだろうか。崖にはセメントのように固まった砂岩や礫岩の地層が何枚も突き出して、そのあいだには白い砂岩層も見られる。砂岩層にはゆるく斜めに傾いた層が何枚もはさまれていた。 崖を降りながら地層を観察する。恐竜の化石がないかと気をつけて見るが、なかなか見つからない。硬い砂岩のあいだの地層は、どちらかというと粘土岩に近いが、中には小石が少し含まれている。この地層は洪水などのときに流されてきた土砂がたまったものかもしれない。ここの地層には斜めに傾いた層がいくえにも重なっていることから、地層全体が川の扇状地のような場所にたまった可能性がある。 1本の谷を降りて谷底をさまよい、別の崖を登って車のところに戻ってきた。谷底からだとどこも同じ景色で、自分がどこにいるかわからなくなった。崖の上にあがると、両側にもさらに同じような谷が何本も見える。ここから見える崖の長さだけでも10キロはあるだろうか。とうていひとりでは歯がたたない。 「次の場所はここよりももっと広くて、恐竜の化石も期待できる。」 |