ゴビの恐竜化石と遊牧民

ゴビの風景

 ゴビは広大な草原と砂漠の地で、そこでの旅はまるでロールプレイングゲームを現実にフィールドでやっているような楽しさがある。ゴビの草原や砂漠にはほとんど道がなく、ともすると自分のいる位置さえわからない。我々は、ところどろに住んでいる遊牧民に道を聞き、道や井戸を確かめる。彼らは我々を歓迎し、そこでいろいろな情報と物を交換する。暖かい人とのふれ合いや雄大で美しい大自然との出会いがあり、その中にはかなりしばしば冒険がつきまとった。

 この旅の話は、1994年9月に私がモンゴルのゴビに恐竜化石産地の地質調査に行った時のことを書きつづったものです。私はこの旅で、今まで日本人がほとんど訪れたことのない東ゴビや南ゴビを回って、自然やそこに住む人々と出会い、いろいろな経験をしました。この旅は、まるでそれが私のために細かくプログラミングされていたかのように、私にとってたいへんにエキサイティングで楽しく、同時に私の専門である地質学的な興味をも満足させてくれたものでした。

 最近では、モンゴルと日本との交流はさかんに行われ、観光や調査でモンゴルを訪れる人も増えています。今後さらにその傾向はすすむでしょう。私がこの旅のことをいくらか書き留めようとしたのは、私の調べてきたモンゴルの地質や恐竜化石産地についてのことはもちろんですが、日本の人たちにとってなじみの少ないモンゴルの人の生活、それと彼らの考え方を正しく理解してもらおうと思ったからです。この雑文が、日本の人たちのモンゴルについての理解や両国の人たちの交流に少しでも役立てば幸いと思っています。

  1. 第1章 モンゴルとの出会い
  2. 第2章 再会
  3. 第3章 ゴビへの道
  4. 第4章 ゴビ横断
  5. 第5章 恐竜化石
  6. 第6章 帰途
  7. あとがき

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登録年月日:1997年05月21日
最終更新日:00/04/27

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