フォッサマグナはどのようにできたか

 

『フォッサマグナ』は、本州の中央をたてに横切る大きな溝で、数100万年前までそこには海が入っていました。この地域の地層は断層や褶曲によって複雑な構造をしています。
 私はおもに、静岡県の静岡市や清水市の北側の山地から山梨県の富士川谷とよばれる地域を、学生のころから仲間といっしょに15年以上も地質調査をしてきました。

 この地域の地層は、新生代の新第三紀後期(今から2,000万年前)から現在までに、関東山地や赤石山地などから流れ出してきた土砂によって海底で堆積したもので、その分布や地質構造はたいへん複雑です。しかし、私たちの調査でその地域の地質図が完成し、いろいろなことがわかってきました。

 この地域の褶曲は地層が堆積している時につくられたことがわかりました。そのような褶曲の形成は、地下にある南北方向と北東−南西方向の断層によって分かれたブロックのそれぞれの隆起運動が原因です。この隆起運動は関東山地や赤石山地の大隆起にともなって起こったもので、あいだにはさまれたフォッサマグナ地域は堆積と隆起運動のために複雑な地質構造をつくったと考えられます。

 ● 静川層群調査紀 富士川谷の新第三系の層序と構造に重要な意味をもつ、静川層群の調査とその成果の記録。

執筆した関連論文のリスト
  1. 静岡県高草山地域の層序と構造(1979年 3月)
  2. 静岡県庵原地域の地質層序と地質構造(1982年10月)
  3. 静岡県清水市北部,興津川流域の地質(1986年 5月)
  4. 富士川谷の層序と構造(1987年 4月)
  5. 静岡層群の層序と構造(1989年 5月)
  6. 南部フォッサマグナ地域の浅層地殻の変形過程−特に,新生代末における富士川谷の非対称背斜の形成過程−(1990年 3月)
  7. 静岡県富士川下流域の更新統,庵原層群の層序と構造(1990年 7月)
  8. 富士山の基盤(1991年 4月)
  9. フォツサマグナの隆起過程(1991年11月)
  10. 南部フォッサマグナ地域南西部の地質構造−静岡県清水市および庵原郡地域の地質−(1991年11月 )
  11. The gological structure of the southwestern margin of Fossa Magna, Central Japan. Abstracts of 29th IGC (1992年8月)
  12. 静岡県富士宮市沼久保の富士川河床に分布する礫シルト層(更新統)の層相と化石について(1992年12月)
  13. 駿河湾北東部内浦湾の音響基盤の年代(1993年 3月)
  14. 丹那断層の地震断層としての実態(1996年 1月)
  15. 関東山地北西縁部「駒込帯」およびその北側に分布する中新統の地質時代(1997年3月)
  16. 庵原層群から産出したカズサジカの枝角化石(2001年3月)
  17. 山梨県身延町中富地域の新第三系,富士川層群および曙層群の有孔虫化石による生層序学的研究.(2012年3月)
  18. 富士川谷新第三系,いわゆる静川層群の層序と軟体動物化石群集,地球科学,67,37-41.(2013年1月
  19. 静岡県富士市南松野に分布する中期更新統庵原層群岩淵層から産したコノシロ亜科の魚類化石.地球科学,67,37-41.(2013年1月)
  20. 静岡県富士市南松野に分布する中部更新統庵原層群岩淵層から産したニシン科とカタクチイワシ科の魚類化石. 東海自然誌(静岡県自然史研究報告),6,19-25.(2013年3月)
  21. 静岡県富士宮市沼久保に分布する中部更新統沼久保礫シルト部層の堆積シーケンス. 東海自然誌(静岡県自然史研究報告),6,1-17.(2013年3月)
  22. 山梨県南巨摩郡身延町に分布する最上部中新統飯富層遅沢砂岩部層の軟体動物化石−逗子動物群の再検討−.東海大学博物館研究報告,12,7-20.(2014年3月)

にゃんこ先生の研究室

『ホーム』へ戻る



最終更新日:2014/8/11

Masahiro Shiba